ウィーンで4日夜、オーストリア大統領選の結果に喜ぶリベラル派ファンダーベレン氏の支持者たち=喜田尚撮影
オーストリア大統領選のやり直し決選投票は4日に投開票され、欧州連合(EU)との協調を訴えたリベラル派で「緑の党」元党首のアレクサンダー・ファンダーベレン氏(72)が当選を確実にした。
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開票の途中経過をもとに民間機関が推計するファンダーベレン氏の得票率が53%と、難民受け入れ制限を訴える右翼政党・自由党の下院第3議長ノルベルト・ホファー氏(45)をリード。ホファー氏も敗北を認めた。
2人は5月の決選投票で大接戦となり、ファンダーベレン氏がわずか0・7ポイントの差で勝ったが、開票作業に不正行為が見つかって選挙がやり直しになった。EUが進める統合の深化に反対し、難民の受け入れ制限などを掲げたホファー氏が勝てば、来年の大統領選で政権をうかがうフランスの国民戦線(FN)など、欧州各国の右翼ポピュリスト(大衆迎合)政党を勢いづかせると見られていた。
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