東京都の豊洲市場(江東区)の主な施設下に盛り土がなかった問題で、安全性を検証する都の専門家会議が10日、3回目の会合を開いた。地下空間の大気から、換気後も国の指針値を超える水銀が検出されたため、底にたまった水に混じった水銀が気化していると判断。ポンプで排水することを確認した。
同市場では、青果、水産卸売場の両棟の地下で9月末、国の指針値の最大7倍の水銀を検出。その後、水産卸売場では指針値以下に下がったが、青果棟では上回り続けていた。青果棟は11月17~23日に地下空間内を換気。直後は指針値を下回ったが、今月の計測で再びわずかに指針値を超えた。
委員らは、換気で数値が下がり、その後に上がったことから、水に混じった水銀が気化したと改めて判断した。会合後、座長の平田健正・放送大和歌山学習センター所長は、排水完了までは3カ月程度かかると説明。「地下空間の底面を空気にさらした上で測定し、また換気して測定する作業を繰り返す」と話した。