飛び立つピーチ・アビエーションの航空機=関西空港
ANAホールディングス(HD)は24日、関西空港を拠点とする格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションへの出資比率を現在の38・7%から67%に引き上げ、連結子会社にすると発表した。訪日客の急増で今後も成長が見込めるLCCへの影響力を強めることで、グループの収益力を上げる狙いがある。
LCCピーチ、ANAの子会社に 路線拡大を加速
ピーチには、香港の投資会社や産業革新機構も出資している。ANAは4月をめどに304億円を投じ、投資会社から15・4%分、革新機構から12・9%分の株式を買い取る。
同日夜の関西空港での記者会見で、ANAの片野坂真哉社長は「ピーチの企業価値を取り込みたい」と述べた。ピーチはアジアの訪日客需要の伸びを背景に、2014年3月期に黒字転換。その後も3年連続で最終黒字となった。訪日客は今後も国際線の需要の伸びが見込まれる。ANAはグループの規模を大きくし、採用や訓練などにかかるコストを下げる狙いもある。