日没後も、炎が上がる新潟県糸魚川市の市街地=22日午後4時58分、本社機から、堀英治撮影
大規模な火災にあった新潟県糸魚川市本町で呉服屋を営む男性(62)は、昼ごろの緊急避難指示で店舗を出た。「あちこちから火の手が上がって空襲のようだった。今、店の中まで火が入ってきている。うちが燃えたら、隣にも燃え移ってもっと大変なことになる」と心配そうに見ていた。
新潟県糸魚川市で大規模火災 140棟延焼、避難勧告も
「築80年以上の建物が立ち並ぶ通りで、酒屋や料亭、旅館など糸魚川を代表するような建物が焼けてしまった。ここのシンボルだった。これ以上、飛び火しないで欲しい」と話した。
火災現場を心配そうに見つめていた女性(77)は「50年近く糸魚川に住んでいるが、こんな大火は初めてだ。糸魚川は(火事があると)1棟の被害だけでは終わらない。めいっ子の事務所も燃えてしまった」と話した。同市一の宮の室川孝彰さん(77)は「糸魚川は南風の強い地域。こんな大きな火事は初めてだ。中学3年の時の糸魚川駅前の大火以来だ」と驚いていた。
火災現場に近い同市本町6丁目の陶磁器販売店では、延焼に備えて高級な商品を蔵にしまう作業を続けた。店の女性(64)は「てんてこ舞いしています。雨が降ってきたので、これで何とか収まってほしい」と語った。