福岡県田川郡の中学校で、30代の男性講師が男子生徒3人を注意する際に手で襟元を絞め、一時的に気を失わせていたことがわかった。このうち1人は意識回復後に過呼吸の症状が出たため病院に運ばれた。学校は保護者に謝罪し、講師を自宅謹慎させている。
地元の教育委員会によると、講師は昨年12月19日の昼休み、男子生徒に嫌がらせをされたと女子生徒から聞いた。マスクを取られたり、大声で脅されたりしたという。
講師は直後に、男子生徒3人を学習室で口頭注意したうえ、それぞれ襟を絞めて気絶させた。ほおをたたくなどして意識を回復させたが、1人が過呼吸となり救急車で搬送された。3人はいずれも翌日から登校している。講師は柔術の心得があるという。
学校側はこの日と21日に校長や講師が3人の保護者に事情を説明して謝罪。終業式の22日に全校生徒へ伝え、講師を自宅謹慎させた。29日にはすべての保護者向けに謝罪と今後の対応に関する文書を送った。
講師は「嫌なことをされる側の気持ちをわかってほしかった。申し訳ないことをした」と話しているという。(中村幸基)