トランプ米次期大統領をめぐり、ネットメディアのバズフィードが公表した文書が波紋を呼んでいる。ロシアに握られた「弱み」とされる内容が事実であれば衝撃的だが、真偽は定かでない。トランプ陣営が猛反発する中、公表についての賛否は分かれ、メディアの役割をめぐる議論にも発展している。
35枚の文書が公開されたのは10日夕。翌日にトランプ氏の記者会見が予定されていた。「トランプ候補のロシアでの活動と、クレムリンとの危うい関係」などとタイトルがつけられ、ロシア政府が長年、トランプ氏との関係を築いてきたという内容だ。英国の情報機関の元職員が記したとされ、トランプ氏自身のロシアでの性的行為や、側近とロシア側の接触が詳細に記されている。
バズフィードは「何週間も、公職者やジャーナリストの間で流通してきた」とした上で、「政府の高いレベルで出回っている、次期大統領の疑惑について、米国の人々が自分たちで判断できるよう、公表する」と説明した。一方で内容について「調べているが、確認できていない」と認め、固有名詞の違いなど明らかな誤りがあることも報じた。
トランプ氏側は猛反発。スパイサー次期大統領報道官は「クリックを稼ぐための哀れな行為だ」と酷評。トランプ氏もバズフィードを「失敗しているゴミの山だ」とこきおろした。
文書はかなり前から出回ってい…