小倉北署を訪れた警察庁の坂口正芳長官は、捜査員らに訓示をした=北九州市小倉北区
警察庁の坂口正芳長官は17日、福岡県警小倉北署(北九州市小倉北区)で、指定暴力団工藤会に対する捜査を進める暴力団犯罪担当の捜査員ら百数十人に訓示した。
特集:工藤会
トップで総裁の野村悟被告らを逮捕した「頂上作戦」に触れて「相当の打撃を与えた」と述べ、「今後とも手を緩めることなく、工藤会の弱体化、壊滅に向けた取り組みをさらに推進してほしい」と訴えた。
県警の工藤会対策には「全国の暴力団対策に携わる人々が大いに注目している」として、「市民の安全確保に向けた取り組みを着実に進めてほしい」と呼びかけ、未解決事件の解明などを求めた。
坂口長官は記者団に「工藤会対策がここまで来たことに感慨を持っている」と振り返った。全国の暴力団情勢は山口組の分裂で緊張状態にあるとして、「福岡での捜査手法を全国に生かし、暴力団対策に取り組んでいきたい」と語った。(井石栄司)