埼玉県所沢市などが主催して先月実施された「第27回所沢シティマラソン」で、コース逸脱や男女入れ替わりの出走があったとして、市は18日、部門優勝者ら3人を失格にしたと発表した。同大会での不正が発覚したのは初めて。
市によると、ハーフ男子60歳以上の部(約21キロ)の記録について「優勝者の後半10キロのタイムがおかしいのでは」との電話があった。優勝した男性は当初、市の聞き取りに不正を否定したが、今月10日に市役所を訪れ「コースを逸脱した」と認めたという。
また、インターネット上に掲載されているランナーの写真を見た人が「女性のゼッケンをつけた男性が走っている」とネット上に書き込んでいるのを市職員が見つけ、該当するハーフ女子39歳以下の部(約21キロ)の2位だったゼッケンでエントリーしていた女性に確認したところ、別の男子部門にエントリーしていた知人男性が走ったことを認めたという。女性は男性がエントリーしていた5キロ男子39歳以下の部に出走し、266位だった。
市などで作る実行委員会は3人の失格を決め、今後は出走しないよう要請した。市スポーツ振興課は「今後はコースの計測地点を増やすなど不正防止に努めたい」としている。(戸谷明裕)