17日午前、特別検察官捜査チームの聴取を受けるため出頭した趙允旋・文化体育観光相(中央)=東亜日報提供
韓国の朴槿恵(パククネ)政権に批判的な作家や俳優らを列挙した「ブラックリスト」が作成された問題で、ソウル中央地裁は20日午前、趙允旋(チョユンソン)・文化体育観光相(50)と金淇春(キムギチュン)・元大統領秘書室長(77)に対する逮捕状の審査を始めた。特別検察官が職権乱用権利行使妨害などの疑いで逮捕状を請求していた。
趙氏は2014~15年に大統領府政務首席秘書官、金氏は13~15年に大統領秘書室長を務めていた当時、リストの作成などに関わった疑いがもたれている。趙氏は今月、国会での聴聞会でリストの存在を認めて謝罪したが、関与は否定していた。趙氏が逮捕されれば、朴大統領をめぐる一連の事件で初めて現職閣僚が逮捕されることになる。
リストは批判的な文化人らを公的な支援から外すのが目的で、掲載された人は9千人を超えるとされる。これに対し、言論や表現の自由などを侵害すると批判が噴出していた。
リストをめぐっては、特別検察官はすでに前文化体育観光相ら3人を職権乱用権利行使妨害などの疑いで逮捕している。趙氏と金氏の逮捕状が出れば、朴大統領の指示があったかなどを含めて調べる方針だ。(ソウル=東岡徹)