トランプ米大統領は22日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、2月上旬にホワイトハウスでの直接会談に招待した。具体的な日程は後日、決まる。
特集:ドナルド・トランプ米大統領
イスラエル首相府によると、両首脳はトランプ氏が「破棄する」と主張したイランとの核合意や、パレスチナとの和平などについて協議した。
ホワイトハウスによると、トランプ氏はイスラエルの安全保障に対して「空前の取り組み」を明言した。パレスチナとの和平についてはイスラエルとパレスチナが直接交渉することでのみなされると強調。米国はイスラエルと緊密に協働していくとした。
トランプ氏が選挙戦で表明した米大使館のエルサレム移転について協議されたかは明らかになっていない。AP通信によると、ホワイトハウスは会談前、国内での議論がまだ初期段階だとの認識を示した。
これに先立ち、エルサレム市当局は22日、イスラエルが占領する東エルサレムの入植地で約560軒の住宅を建設することを承認した。入植活動を批判するオバマ前政権の圧力で延期していたが、イスラエル寄りの姿勢を示すトランプ氏の就任を待って判断した。
一方、パレスチナ自治政府のアッバス議長は22日、ヨルダンの首都アンマンでアブドラ国王と会談した。AP通信によると、米大使館がエルサレムに移転した場合の対抗策などを話し合ったという。(エルサレム=渡辺丘、ワシントン=杉山正)