トランプ米大統領が納税申告書を開示せずに批判されている問題で、コンウェイ大統領顧問は22日の米ABCテレビの番組で「彼は納税申告書を開示しない。国民は気にしておらず、トランプ氏に投票した」として、今後も開示する考えはないと明言した。
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トランプ氏は昨年9月の1回目の大統領選討論会で、「開示することは構わない。監査が終わり次第、開示される」と話していた。発言を翻した形で、批判が強まりそうだ。
ホワイトハウスは国民の声を聞くための署名サイト「We the People」を運営しており、1カ月で10万人の署名を集めれば公式の返答をする制度がある。トランプ氏の申告書の開示を求める署名は大統領就任日の20日に立ち上がり、2日ですでに23万人近い署名が寄せられている。
コンウェイ氏は「ホワイトハウスの回答は、彼は申告書を開示しないということだ」と明言。「多くの米国民はトランプ大統領の任期中に自分の納税申告書がどうなるかに関心を持っており、彼(トランプ氏)の申告書ではない」と話した。納税申告書の公開は義務ではないが、近年の大統領候補は公開するのが慣例となっている。(ワシントン=五十嵐大介)