偽ハーボニーの流通ルート
高額なC型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品が奈良県と東京都で見つかった問題で、厚生労働省は1日、一部の中身を分析した結果、市販されているビタミン剤や漢方薬などだったと発表した。別のC型肝炎治療薬「ソバルディ」や、本物のハーボニーが混在するものもあった。錠剤の入ったボトルはいずれも正規品で、何者かが中身を入れ替えた可能性があり、警視庁が関係者から事情を聴いている。
厚労省は東京都や奈良県などと連携し、偽造品の流通ルートをほぼ特定、東京都内の卸売業者から新たにボトル1本が発見され、偽造品は計15本となった。患者が偽造品を服用したケースはなかったと確認した。
偽造品の中身は計6本分を分析した。「関西メディコ」(奈良県)が運営する薬局チェーン3店で見つかった偽造品5本は製造元のギリアド・サイエンシズなどが調べたところ、2本はビタミン剤だった。残り3本はソバルディや、ソバルディに風邪の漢方薬「小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」や本物のハーボニーが混在したものだった。都内の卸売業者で見つかった10本のうち都が分析した1本はビタミン剤だった。
ハーボニーの薬価は1錠約5万…