財務長官に承認されたムニューチン氏=ロイター
米議会上院(定数100)は13日、トランプ大統領が財務長官に指名したスティーブン・ムニューチン氏(54)の人事案を承認した。同氏は宣誓し就任した。レーガン政権以来とされる大規模な税制改革を手がけるほか、トランプ氏が日本などに対して「通貨安誘導」と批判してきた為替問題への対応も注目される。
人事案は、賛成53票、反対47票で承認された。ムニューチン氏は大統領選でトランプ陣営の「金庫番」の資金管理統括をつとめ、資金集めに奔走。米金融大手ゴールドマン・サックス(GS)で17年間勤務した後、投資会社を設立するなどしているが、政府機関での経験はなく、力量は未知数だ。
トランプ政権は、先進国で最も高いとされる法人税率の引き下げや、外国からの輸入品に対する「国境税」などを掲げている。国境税については、議会多数派の共和党内からも懸念が出ており、議会との調整は曲折も予想される。
為替を巡る対応も注目される。…