最新の調査研究によると、英国、ドイツ、香港地区、日本、カナダなどの市場に比べ、中国大陸部の人々は総合的財務健全レベルがより「良好」で、総合得点ランキングは1位、個別項目の得点もバランスが取れていたという。米金融サービスのフィデリティインターナショナルが行った調査に基づくもので、今年9月末現在、同社の顧客の総資産は6114億ドル(約63兆1821億円)に達した。
大陸部の回答者の全体的な水準は良好だが、中には現実と期待とが大幅にずれている人もいて、このことが長期的な財務計画の不十分さを招いている。
フィデリティ中華圏の何慧芬会長は、「香港地区の回答者の77%は『財務の健全さが幸福や楽しみの基礎になる』と考えている。大陸部では『お金があることが幸福の必要十分条件だ』と考える人は38%しかいない。また50歳以上の回答者の68%が『お金で幸福は買えない』と答えた。ここからわかるのは、同じ問題でも地域によって人々の考え方が異なるということだ」と述べた。
大陸部の回答者の75%が、「自分の財務状況を把握している」と答え、実際に回答者の88%が総合得点で「良好」または「優良」になった。しかしその一方で、「自信過剰、または実際の状況をきちんと認識していないことから悲観過ぎる人」が24%に上り、このうち13%は「自分の財務の健全レベルに対して実際の状況以上に悲観的な人」で、11%は「自信過剰の人」だった。
こうした認識のズレは個別項目の中でより顕著になる。データによると、主観的な評価と客観的な評価とがずれている割合は財務予算では46%に上り、貯蓄では37%、債務では39%、財務保障では44%だった。
何氏は、「こうした現状に直面して、投資者の教育により力を入れ、人々の財務プランに対する意識を高めることが必要だ」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月21日