最新の調査研究によると、英国、ドイツ、香港地区、日本、カナダなどの市場に比べ、中国大陸部の人々は総合的財務健全レベルがより「良好」で、総合得点ランキングは1位、個別項目の得点もバランスが取れていたという。米金融サービスのフィデリティインターナショナルが行った調査に基づくもので、今年9月末現在、同社の顧客の総資産は6114億ドル(約63兆1821億円)に達した。
大陸部の人々の財務健全レベルが他の地域より「良好」
フィデリティ中華圏の何慧芬会長は取材に、「今回の調査では中国大陸部の一線都市と二線都市の月収5千元(約7万9千円)以上、年齢20歳以上の都市部住民を対象とした。回答者の状況と実際の状況との適合度について、厳密な設計を行った」と述べた。
100点満点の財務健全指数は財務予算、貯蓄、債務、財務保障の4項目で構成され、各項目は最高25点。4項目の得点を合わせると0-100点になり、40点以上を20点ごとに区切り、下から順に普通、良好、優良とし、40点未満は不良とした。
データをみると、大陸部の人々は総合的財務健全指数が71点で、このうち予算が17点、貯蓄が18点、債務が18点、財務保障が18点だった。他の国・地域の同指数は英国が63点、ドイツが74点、香港地区が65点、日本が64点、カナダが66点だった。
大陸部の人々の数字が突出しているのは財務保障で、特にいざという時の資金の準備、計画の策定、財務の保険保障を重視していることが注目される。たとえ低所得層であっても、回答者の半分以上(57%)が「半年分の資金の備えがある」と答え、中所得層はこの割合が67%、高所得層は77%とさらに高かった。
何氏は、「気がついたのは、貯蓄の得点が回答者の年齢区分の上昇にともなって上昇したことだ。転ばぬ先の杖という従来の観念は今の社会でも過去のものではなく、貯金と投資を欠いた財務の健全レベルについては言うまでもない」と述べた。
これと同時に、大陸部の人々は長期的な財務プランを立てることに慣れており、回答者の55%が「計画の期間はどれも3年以上」とし、上海と広州の回答者は他の地域よりも長期的プランを好むとみられる。また大陸部には保険加入者の割合が96%にも達した。
また何氏は、「今年9月に当社が3年連続で大陸部で発表した年金見通し調査報告では、全体として回答者の51%が老後のための貯金を始めており、この数字は過去3年間で徐々に上昇した」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月21日