北朝鮮での人権侵害に対する責任追及方法を検討する国連の独立専門家グループが報告書をまとめ、その内容が24日、明らかになった。報告書は「国際刑事裁判所(ICC)は、特に国連安全保障理事会による付託により、高位の加害者について捜査や訴追を開始できるかもしれない」などと結論づけ、国際社会にこの問題での責任追及に向けた努力を求めた。
北朝鮮の人権侵害、責任追及のため国連専門家が来日
報告書はさらに、北朝鮮を対象とした特別国際法廷の設置についても熟慮するよう国際社会に求めたほか、実践的なステップとして、人権侵害の証拠集めの継続なども勧告した。
独立専門家グループは、日本や欧州連合(EU)などが提出し、2016年春の国連人権理事会定例会合で採択された対北朝鮮非難決議に基づき、国連人権高等弁務官が任命したセルビアとバングラデシュの2人の専門家で構成。これまで国連の調査委員会が報告した「人道に対する罪」に相当するような人権侵害に対する責任追及の方法や実現性について検討を重ねた。