コメダHDは成長を続けている
モーニングで有名な喫茶チェーンが成長しています。人気の理由と今後の戦略は。
コメダ、全国制覇見えた! 北東北に出店表明、残るは…
■コメダHD・臼井興胤(おきたね)社長に聞く
――北海道から鹿児島まで全国約750カ所に店を出し、ドトールコーヒー、スターバックスコーヒーに次ぐ国内3番手になりました。
「コメダ珈琲(コーヒー)店が持つまったりとした空気感を、多くの人が求めてくれています。時代がコメダに追いついてきたのです。バブル期は、何でも早く早く、という時代でした。今は違います。セルフサービスの店が増えるなか、イスに座り、注文した商品を持ってきてもらう。そんな『プチぜいたく』が支持されています。シニア客が多いコメダにとっては、高齢化も追い風です」
――今後の出店は。
「東海3県に合計で約300店を出せていることを考えると、ほかの地域には、出店できる余地がまだまだあります。2021年2月までに1千店をめざしていますが、これも通過点です。都心のオフィス街よりも、人が暮らしている場所を中心に店を出していきます。固定客をつかみやすいからです」
「世の中には、コメダは田舎の店、というイメージもあります。そこでブランドを引っ張っていく新しいタイプの店を東京・渋谷に昨年7月に出しました。フランスパンを使ったホットドッグやスムージーといった特別なメニューがあり、雰囲気も値段もやや高級です。現在は同じ看板ですが、店のコンセプトが固まってきたら、違うブランドにすることも考えています」
――海外はまだ中国・上海に1店のみです。
「海外は最低でも50店を展開できないと意味がないと思っています。候補は、台湾や香港、フィリピンあたり。日本の文化がある程度浸透しており、現地の人が日本への旅行の時にコメダを訪れてくれている。現地にフランチャイズ店を出したい、という要望をたくさんもらっています」
「特に台湾は日本と同じように…