初優勝を決め、喜ぶ大阪の選手たち
フットサルのFリーグは4日、プレーオフ決勝ラウンド第2戦が大阪・岸和田市総合体育館であり、大阪(リーグ1位)が町田(同3位)を3―2(前半2―1)で下し、初優勝を決めた。前日に敗れていたが、1勝のアドバンテージを加えて通算2勝1敗とした。最優秀選手には攻守に貢献度が高かった小曽戸允哉(おそどのぶや)(大阪)が選ばれた。
■効率的にリーグ最多得点
リーグ戦首位の理由がわかる、大阪の安定した試合運びだった。
第1戦を制して勢いづく町田に対し、あえて球を保持させた。前のめりに攻めてくる相手から球を奪えば瞬時に好機が生まれる。前半開始早々の永井の先取点は速攻から生まれた。
後半に追いつかれたものの、「規定で引き分けなら優勝。焦ることはなかった」と主将の佐藤。終了間際の数分は自陣に釘付けとなったが、全員が下がって相手のパスコースを防ぎ、シュートには体を当ててしのいだ。
町田はストレスを募らせる。残り10秒を切って、焦りからかボールをコントロールミス。大阪のチアゴが逃さず、カウンター攻撃から勝ち越しのシュートを決めた。最高の締めくくりとなった。
今季リーグ最多の186得点。圧倒的に球を保持するだけでなく、守備を攻撃の起点に効率的に得点を奪える。2014年から指揮を執る木暮監督のもと引き出しが多彩になった。
昨季まで名古屋が9連覇した。佐藤は「これからは大阪が10連覇を目指す」と宣言した。(有田憲一)
○木暮監督(大) 就任3年目。名古屋の10連覇を阻んで初優勝。「3年前の練習初日、選手に『歴史を変えよう』と伝えた。ぶれずに、やりきった」
●岡山監督(町) 「なかなか好機を作れずタフな試合だった。最後まであきらめずに戦った選手たちは素晴らしかった」