会見で話す長野県消防防災航空隊の柴崎正行・航空隊長。奥は滝沢重人・県消防防災航空センター所長=6日午後4時39分、長野県松本市、北村玲奈撮影
人命救助を志した隊員9人が命を落とした長野県防災ヘリコプターの墜落事故。ベテラン操縦士が乗ったヘリは、なぜ墜落したのか。残された映像が、手がかりになりそうだ。
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事故機は5日午後1時33分に松本市の松本空港を離陸。ホバリングしながらの救助訓練などを午後3時まで予定していた。離陸から10~15分後に、高ボッチ高原(塩尻市)の臨時ヘリポートに待機要員の1人を降ろす予定だったが、県消防防災航空センターに連絡がなかった。午後1時45分にセンターが無線で呼びかけたが応答はなく、この間に墜落した可能性が高い。
この十数分間に何があったのか。
事故機には旅客機のようなボイスレコーダーやフライトレコーダーはなかったが、隊員のヘルメットにつけた小型カメラが様子を撮影していた。隊員は後部右側にいたとみられる。映像を見た柴崎正行・同センター航空隊長は「最後は衝撃で映像が乱れていた」と話す。音声は記録されていなかったが、国の運輸安全委員会の福田公爾・航空事故調査官は「映像が残っているなら調査の参考になる。材料となる証拠品は重要だ」と述べた。
航空評論家の青木謙知氏による…