名古屋市南区の住宅で80代の夫婦が殺害された事件で、強盗殺人容疑で逮捕された無職松井広志容疑者(42)の自宅から見つかった夫婦の財布には、小銭しか残っていなかったことが捜査関係者への取材でわかった。県警は松井容疑者が金銭目的で2人を殺害し、奪った財布から紙幣を抜き取ったとみて調べている。
強盗殺人容疑、自首した男逮捕 名古屋の老夫婦殺害事件
県警によると、松井容疑者は1日午後8時ごろ、いずれも無職の大島克夫さん(83)と妻たみ子さん(80)の首などを刃物で突き刺すなどして殺害し、財布を奪った疑いがある。容疑をおおむね認めているという。
捜査関係者によると、無職の松井容疑者は生活保護を受けており、1日は支給日だった。松井容疑者はこの日、パチンコ店へ行ったといい、生活保護費をパチンコで使い込んだという趣旨の説明をしているという。
また、松井容疑者は1日午後8時以降、自宅近くのスナックを訪れ、従業員や客に酒を振る舞っていたという。県警は、大島さん夫婦の財布から抜き取った現金が使われた可能性もあるとみて調べている。
大島さん宅と松井容疑者のアパートは、交差点を挟んでわずか20メートルほどの距離で、県警によると、松井容疑者は夫婦と面識があったという。