墜落した防災ヘリの事故現場=5日午後5時14分、長野県の鉢伏山付近、朝日新聞社ヘリから、竹花徹朗撮影
5日午後3時すぎ、長野県松本、岡谷の市境にある鉢伏(はちぶせ)山付近で、県の防災ヘリコプター「アルプス」が墜落しているのを県警のヘリが見つけた。防災ヘリに乗っていた9人のうち3人が松本市の病院に搬送されたが、いずれも死亡が確認された。このほか2人が意識不明で、4人の安否が確認できていない。
県警によると、死亡した3人のうち2人は、いずれも公務員で松本市の伊熊直人さん(35)、同県上田市の甲田道昭さん(40)。
県警によると、防災ヘリには50代の男性パイロット1人、整備士1人、消防隊員7人の計9人が乗っていた。意識不明の2人は機内で見つかったが呼びかけに応じず、壊れた機体に挟まれた状態のため救助できていない。県警は日没と積雪のため、午後6時10分にヘリによる捜索を打ち切った。
県や国土交通省によると、墜落したヘリは、同日午後1時31分に松本空港を離陸。つり上げ救助の訓練をするため、高ボッチ高原の臨時ヘリポートに1時53分に着く予定だったという。防災ヘリなどは通常、離陸後は民間航空機のような管制は特に受けず、主に目視で飛行する。
機体は米国ベル社の「ベル412EP型」で1997年に導入された。今年2月にあった「(飛行時間)300時間点検」では異常はなかったという。
長野地方気象台によると、現場付近は5日午前中から高気圧に覆われて晴れていた。昼過ぎから薄い雲がかかり始めたが、雨や雪は観測されていない。午後2時ごろの現場付近の風速は北の風4・7メートルだったという。気象台の担当者は「現場付近の天候は比較的平穏だったと考えている」と話した。
国交省は航空事故に認定し、国の運輸安全委員会は6日に航空事故調査官を現地へ送ることを決めた。