安全保障関連法に反対する活動を展開し、昨年夏に解散した学生団体「SEALDs(シールズ)」の元メンバーらが17日、新しい市民団体を立ち上げ、集会を開く。学校法人「森友学園」や、犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ法改正案など、安倍政権をめぐる問題について幅広く訴えていくという。
新団体名は「未来のための公共」で、10~20代の学生や母親らが参加する予定。初の集会は17日午後7時半から、東京・永田町の国会議事堂前で開き、参加者らがいまの政治に対する思いを語る。以後、毎週金曜夜に国会前での集会を続ける予定だという。
取り上げるテーマは限定せず、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣された陸上自衛隊部隊の日報問題など、様々な問題について参加者が考えを発言できる場にするという。
新団体発足を検討してきたシールズの元メンバーらには、「共謀罪」などの問題が次々に浮上する一方、市民運動が盛り上がっていないとの問題意識があったという。シールズの元メンバーで津田塾大3年の溝井萌子さん(21)は「政策などに反対する人だけでなく、疑問やモヤモヤした思いを持った人も加わりやすい形にして運動を盛り上げたい」と話す。(佐藤恵子)