米ナショナル・フットボールリーグ(NFL)は20日、全米王者を決めるスーパーボウルで盗まれたスター選手のユニホームが見つかったと発表した。米メディアによると、試合の記者証の発給を受けたメキシコの新聞社の編集者が隠し持っていたという。編集者は2年前のスーパーボウルで同じ選手が着たユニホームなども返還した。
劇的Vのユニホーム盗難 スーパーボウルMVPが着用
ユニホームが盗まれていたのは、2月のスーパーボウルでチームを劇的勝利に導いたペイトリオッツのQBブレイディ。勝利を祝うためロッカールームに戻った後になくなり、「かばんに入れたのになくなった」と話していた。スーパーボウルは米プロスポーツの中でも一大イベントで、盗まれたユニホームは50万ドル(約5600万円)の値が付くなどと言われていた。
米連邦捜査局(FBI)などが捜査に当たり、防犯映像にこの編集者がロッカールームから何かを隠して持ち出す姿が記録されていたという。2年前のユニホームも盗まれていたとみられるが、当時は騒ぎにならなかった。編集者は3月半ばに退社した。今年のスーパーボウルには5700人が取材登録し、NFLが展開に力を入れるメキシコからは数百人が登録していたという。ニューヨーク・タイムズ紙は事件を受け、今後取材規制が強化される可能性を指摘している。(ニューヨーク=鵜飼啓)