フィギュアスケートの世界選手権第2日は30日、フィンランド・ヘルシンキで男子ショートプログラム(SP)があり、3連覇を狙うハビエル・フェルナンデス(スペイン)が世界歴代2位となる109・05点を出して首位に立った。日本勢は宇野昌磨(中京大)が自己最高で世界歴代3位の104・86点を出して2位に付けた。
宇野昌磨、悔し涙から1年、満面の笑み
羽生の筆頭ライバル 17歳チェン「ユヅはアイドル」
宇野は、冒頭の4回転フリップで出来栄え点が1・14点の加点を得た。4回転トーループ―3回転トーループの2連続ジャンプは、1・71点の加点。後半のトリプルアクセル(3回転半)は2・29点の加点を得た。スピン、ステップも最高のレベル4を全てそろえた。演技を終えると拳を突き上げた。
3大会ぶりの優勝を目指す羽生結弦(ANA)は、98・39点で5位。羽生は冒頭の4回転ループを着氷。続く4回転サルコーの着氷が乱れたが、後半のトリプルアクセル(3回転半)は着氷させた。
2014年ソチ五輪銀メダルのパトリック・チャン(カナダ)が自己最高の102・13点で3位につけた。前回3位の金博洋(中)が2度の4回転ジャンプを決め、自己最高の98・64点を出して4位。2月の四大陸選手権(韓国・江陵)を制したネーサン・チェン(米)は、後半のトリプルアクセルで転倒し、97・33点で6位。
田中刑事(倉敷芸術科学大)は冒頭の4回転ジャンプで転倒するなど、73・45点で22位。
首位のフェルナンデスの話 「羽生のベストにはかなわないが、私にとっては最高得点なので、うれしい。フリーが楽しみだ」
2位の宇野昌磨の話 「この一年の失敗と成功の積み重ねが演技に出た。(フリーでは)自分の演技ができるよう頑張って楽しみたい」
5位の羽生結弦の話 「楽しむことは出来たと思うけれど、またサルコーを失敗したのですごく悔しい。ディダクション(減点)がついてくるとは思わなかったけれど、仕方ないですね。ループがきれいに決まってしっかり集中した結果がこれなので、実力が足りないなと思った。結果は結果なので重く受け止めて、明後日のフリーに向けて全力を尽くしたいと思う。(フリーは)絶対ノーミスでしたいと思うので、一つ一つ丁寧にやりながら、最後まで集中しきりたい」
◇
各選手の滑走順と得点は次の通り。
【第6グループ】
羽生結弦(日本)
98.39
宇野昌磨(日本)
104.86
マキシム・コフトン(ロシア)
89.38
ハビエル・フェルナンデス(スペイン)
109.05
パトリック・チャン(カナダ)
102.13
ジェーソン・ブラウン(米国)
93.10
【第5グループ】
ミハイル・コリヤダ(ロシア)
93.28
金博洋(中国)
98.64
デニス・テン(カザフスタン)
90.18
ネーサン・チェン(米国)
97.33
アレクセイ・ビチェンコ(イスラエル)
85.28
ミハル・ブレジナ(チェコ)
80.02
【第4グループ】
デニス・バシリエフス(ラトビア)
81.73
ヨリック・ヘンドリックス(ベルギー)
73.68
マッテオ・リッツォ(イタリア)
63.14
田中刑事(日本)
73.45
シャフィク・ベセイエ(フランス)
78.82
ミーシャ・ジー(ウズベキスタン)
79.91
【第3グループ】
イーゴリ・レズニチェンコ(ポーランド)
63.88
ブレンダン・ケリー(豪州)
83.11
マイケル・クリスチャン・マルティネス(フィリピン)
69.32
バルター・ビルタネン(フィンランド)
59.45
スラビク・ハイラペティアン(アルメニア)
57.14
パウル・フェンツ(ドイツ)
73.89
【第2グループ】
アレクサンデル・マヨロフ(スウェーデン)
77.23
モリス・クビテラシビリ(ジョージア)
76.34
ハビエル・ラジャ(スペイン)
66.88
イワン・パブロフ(ウクライナ)
69.26
ステファン・ウォーカー(スイス)
64.04
グラハム・ニューベリー(英国)
62.04
【第1グループ】
ラリー・ルーポラバー(アゼルバイジャン)
38.97
ニコラス・ビルドリャク(クロアチア)
57.28
チーイー・ツァオ(台湾)
61.52
金鎮瑞(韓国)
68.66
ジュリアン・ジー・ジェイ・イー(マレーシア)
69.74
ケビン・レイノルズ(カナダ)
84.44
(国際スケート連盟公式サイトによる)