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亡き妻との日々、五つの弁当箱

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五つの弁当箱には、大窪正宏さんのたくさんの思い出が詰まっている。リビングには、定年退職後に妻と行ったイタリア旅行の写真も大切に飾られている=横浜市金沢区、早坂元興撮影


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台所の戸棚の奥に、五つの弁当箱が並んでいる。


おむすび用の長方形型がひとつ。大きさがちょっとずつ違う2段重ねが四つ。妻を亡くしてから10年余り。横浜市の大窪正宏さん(72)宅で、その光景は変わらない。


「いってきます」と言えば「いってらっしゃい」。「ただいま」には「おかえり」。サラリーマン時代、35年連れ添った妻はいつも笑顔で返してくれた。


子どもが学校に通い出したころから、毎朝、弁当を持たせてくれた。若いときは工場勤務で動き回るので大きめ。年を重ねて本社に移ると、ひとまわり小さく。糖尿病を患い、さらに小ぶりに。接待で食べ過ぎた翌日はもっと小さい弁当箱。そうやって使い分けてくれた。


肉じゃが、ブリの照り焼き、切り干し大根……。飲み会の次の日は野菜が多かった。


50代半ばで青森の関連会社に出向した。週末は妻と弁当を持って東北のあちこちへ。マイカーの走行距離は毎月1千キロを超えた。


12年前に定年を迎えた日。弁当の白いご飯には紅しょうがで「ごくろうさま」。職場のメモ用紙に、「長い間、愛情いっぱいのお弁当ありがとう」と書いて、空の弁当箱に入れた。帰って、いつものように手渡した。


妻が倒れたのはその翌年の夏。3カ月後に亡くなった。脳に数センチの動脈瘤(りゅう)があった。異変に気づけなかった自分を責めた。手術室へ向かう妻は「いってきます」と笑顔を見せたのに。数年が過ぎても、テレビで妻と出かけた温泉が紹介されると、涙があふれた。


3年前、戸棚に並んだ弁当箱に…



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