横家諒介さん=4月28日、京都市上京区、辻村周次郎撮影
旧日本海軍の特攻隊員だった茶道裏千家の千玄室(せんげんしつ)・前家元(94)の講演会が24日、京都市内で開かれる。主催の学生団体「デルフォイ」代表で同志社大4年の横家諒介(よこやりょうすけ)さん(24)は「記録や資料が残っていても、体験者の生の声は、今しか聞けない。若い人たちが、平和や未来を真剣に考える機会になれば」と話す。
横家さんは中学2年生の時にテレビ番組で、敗戦を告げる玉音放送の後に飛び立った特攻隊員の話を知り、衝撃を受けた。若くして、なぜ自ら死に向かったのか。当時、自身が抱えていた発達障害への理解を周りから得られず、強迫性障害やうつ病を併発。投薬治療で、ベッドから起き上がれない日々だった。
命をかけて戦った特攻隊員は潔いと、当初は憧れのようなものを抱いた。しかし調べるうちに、家族や仲間宛てに最期の別れをつづった特攻隊員の遺書に触れ、胸を締め付けられた。
その後、テレビで見た特攻隊員…