麻生太郎副総理・財務・金融相は25日午前の閣議後記者会見で、前週末から世界の株式相場が急落していることについて「日々の株価の動きにコメントすることは控えたい」と述べた。中国経済の動向については「緩やかに確実に減速している。(日本経済に)与える影響は大きいので、きちんとした対応をしていかないといけない」との認識を示した。
外国為替市場での急激な円高・ドル安の進行については「荒い動きになっている。市場の動きを注視していく」と述べた。円相場は24日のニューヨーク外国為替市場で急伸し、約7カ月ぶりに1ドル=116円台を付ける場面があった。為替と株の急激な変動に対して、G7(主要7カ国)やG20(20カ国・地域)といった国際的な枠組みでの対応については「現段階ではないが、個別に財務官などのレベルでは頻繁に情報交換している」と明かした。
国内の景気動向に関しては米国の景気回復や原油安などを背景に、「方向としては持ち直しているというのは変わっていない」との見方を示した。景気対策については「現時点で新たな景気対策を考えているわけではない。流れをみないと何とも言えない」と語った。〔日経QUICKニュース(NQN)〕