97歳「さびない鍬のように」投書に反響 記者が訪ねた——贯通日本资讯频道
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97歳「さびない鍬のように」投書に反響 記者が訪ねた

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愛用の鍬を手に畑に立つ石井哲代さん。「人に苗をもらって、やるんです」=広島県尾道市


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頭と体を使い続け、鍬(くわ)のように、さびずに生きていきたい――。広島県尾道市に住む石井哲代さんは、この春で97歳になります。畑を耕す日々の生活をつづった投書が「ひととき」に掲載されると、「人生の大先輩からのメッセージに感動しました」など多くの反響がありました。記者が訪ねると、その暮らしの中に、超高齢期を豊かに生きるためのヒントが詰まっていました。



〈投書要旨 1月30日付〉


よいお天気の日は朝から畑です。15年は使っている「三つまた鍬」の先はもう不ぞろいになっていますが、光っていて今も現役です。「さびない鍬でありたい」。若いころからの私の信念です。頭も体も、使い続けていればさびません。畑を往復する時は杖になり、畑を耕し、草を掘り、大根も白菜作りもこの鍬一本でやってきた百姓です。私の分身のような傷んだ鍬とともに、「今年もよろしく」と祈ります。



尾道というと瀬戸内海をのぞむ景色が有名だが、石井さんの家は山の中にある。車が1台通れるほどの道の脇にかなり急な坂があり、てっぺんに築44年の2階建ての母屋。蔵と鶏小屋もある。


「畑はね、下のほう」


3月半ばで風は冷たかったが、石井さんは薄着のまま杖を持ち、急勾配をちょこちょこと下りていった。今は田んぼを人に任せ、もっぱら手入れするのは東西に10メートルほどの細長い畑だ。ネギ、大根、高菜、水菜、ニンニク、スナップエンドウ、タマネギ……。結構な種類がある。


石井さんは大正9年生まれ。20歳のころ小学校の教員になった。戦後に同じく教員だった夫と結婚。56歳で退職し、義母が守ってきた田畑を手伝った。14年前に夫が亡くなってから一人暮らしだ。



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