モニュメントを見つめる羽生結弦
フィギュアスケートの羽生結弦(ANA)が16日、現役引退を発表した浅田真央さんについて、公の場で初めて思いを語った。「挑戦の象徴。トリプルアクセルもそうだけど、どれだけ難しいステップ、スピン、ジャンプをしても、難しさを感じさせないのがすごい。そういった点でずっと憧れていた。これからもジャンプを跳ぶ度に真央ちゃんが心の中に生きている」
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羽生はこの日、トリノ五輪金メダルの荒川静香さんと仙台市内のイベントに出席した。日本のフィギュア発祥の地とされる五色沼近くで、2人の等身大のシルエットが刻まれたモニュメント完成を祝った。仙台出身の羽生は五色沼について自由研究で調べたことがあるといい、「このモニュメントを見て、新たな金メダリストが仙台から生まれることを祈っている」。
その後のトークショーでファンに好きな技を問われた羽生は、憧れだった浅田真央さんの代名詞でもあるトリプルアクセル(3回転半)ジャンプを挙げた。「2回転、3回転に関わらず、アクセルジャンプが好き。小さい頃は1時間の練習のうち45分くらい費やしていた。それくらい大事なジャンプ」
来年の平昌五輪で連覇を狙う羽生は、「もちろんわくわくしている気持ちもあるけど、ソチ五輪の時よりも一つ一つの試合に集中して、自分の限界を高めていきたい」と力を込めた。(野田枝里子)