中国の王毅(ワンイー)外相は18日に記者会見し、5月中旬に北京で開く「シルクロード経済圏構想」(一帯一路)の初の首脳会議に、ロシアのプーチン大統領やフィリピンのドゥテルテ大統領、ミャンマーのアウンサンスーチー国家顧問ら28カ国の首脳が出席すると明らかにした。習近平(シーチンピン)国家主席が首脳会議を取り仕切るという。
「シルクロード経済圏構想」の首脳会議 北京で5月開催
一帯一路は、アジア、中東、欧州など広い経済圏を陸と海の二つのシルクロードで結ぶ構想。習指導部は5月14~15日に主催する首脳会議を今年最大の外交イベントと位置づける。首脳による全体会議のほか、インフラ建設、経済貿易、金融など六つのテーマで会議を開く。
各国から約200人の閣僚級高官が参加するほか、国連のグテーレス事務総長をはじめ、61の国際組織の高官も出席する。ただ、主要7カ国(G7)では、イタリアのジェンティローニ首相以外は出席を表明していない。中国側は日本政府に対して世耕弘成経産相の出席を要請しているが、日本側は検討中だ。
王氏は記者会見で「今回のフォーラムを契機にさらに開放的で効率が高い国際協力のプラットホームを構築することを期待する」と発言。保護主義を強めるトランプ政権を意識しつつ、今回の首脳会議を通じて中国がグローバル化を主導する姿勢を強調した形だ。(北京=西村大輔)