模型に映像を投影するホワイトパノラマ=25日午前、広島市中区、上田幸一撮影
改修が続く広島平和記念資料館(広島市中区)の東館が26日、リニューアルオープンする。原爆投下に至る資料などを展示してきたが、最新の映像技術などにより、原爆の惨禍をよりわかりやすく伝えるという。
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25日、報道機関向けに内部を披露。目玉の「ホワイトパノラマ」は、当時の広島市中心部の街並みを模した白いジオラマ上に、被爆前後の街の姿をコンピューターグラフィックスの動画で約1分半、立体的に投影する。見学コースの初めの東館3階に設置された。
爆心地から2・5キロ圏を1千分の1の縮尺で直径5メートルの中に再現。「一発の原爆でいかに街が破壊されたかを視覚的に示す」のが狙いという。昨年4月には主要7カ国(G7)外相会合後、資料館を訪れたケリー米国務長官(当時)が公開前に目にして、「最も衝撃的で心を動かされた」と述べた。
2、3階にはそれぞれ利用者が知りたい情報をタッチパネルで検索し、閲覧できる「メディアテーブル」を設置。日本語、英語、こども版の3種類を用意した。また3Dプリンターによる原爆ドームの銅製模型を前身の広島県産業奨励館とともに展示。視覚障害者も触ることでドームを感じ取れるようにした。3階の一角では初めて、長崎の原爆被害に関する写真や被害範囲の模型などを常設展示する。
2014年9月から始まった東…