フラッペは、コーヒーマシンのミルクを注いで完成する
この夏は暑くなりそうだと予想して、コンビニ各社が早くも「かき氷」に力を入れている。例年より前倒しして売り始め、品ぞろえも充実させた。4月に入ってから、全国各地で最高気温が25度を超える夏日を多く記録しており、出足は好調のようだ。
ファミリーマートは、レジ横のコーヒーマシンを生かし、その場でミルクを注いで完成させるフラッペの新商品を、23日から売り出した。イチゴの果肉が豊富な「リッチフラッペストロベリー」とパリパリチョコが楽しい「チョコミントフラッペ」の2種。
シリーズは3年前から続くが、今年は売り出しを3週間早めた。開発担当は「暑いとゴールデンウィークも商品が動く。昨年実績から需要がまだまだあると判断した」。新味が順次発売され、種類は昨年の5種から10種に倍増する。
ミニストップは、1995年の発売から根強い人気を誇る「ハロハロ」で、和テイストの「ハロハロ 黒蜜きなこ」など3種類を21日から売り出した。夏には1カ月に1度新商品を出していたが、今年は3週間に1度のペースに早める。広報によると、かき氷やアイスの市場が拡大し、若者や女性だけでなく、老若男女にファンが広がったといい「各層に届く商品を展開する」という。
ローソンは18日から、レンジで温めて飲む2種類のフローズンドリンクを発売。セブン―イレブンは人気の「スイーツなかき氷」シリーズを、昨年より1週間早い17日に発売した。
かき氷などの冷たい商品は、その日が暑いかどうかで売れ行きが大きく変わる。あるコンビニ広報によると、15~20度ではソフトクリームなどの濃厚なアイスが好まれ、25度を超えると氷系のアイスがよく売れだすという。「こんなに気温を気にするのは、気象予報士かコンビニくらいじゃないでしょうか」と話す。(植松佳香)