今年最も「アバンギャルド」だったグッズは何か。その結果がついに明らかになった。
「淘宝(タオバオ)変なグッズコンテスト」が半月に及ぶ投票・選考を経て、このほど終了した。30日夜にライブ配信形式でオンラインで行われた授賞式では、ネットユーザーの評価を集めた5つの「変なグッズ」が各賞を受賞した。今年は、「山上の虎タイツ」、「クレイジー宇宙人ぬいぐるみ」、「緑魚のかぶりもの」、「美脚凧」、「フェルト作品を作ってアップした購入者全員」が受賞し、名前を見ただけで独特の「妙味」を感じる。
「山上の虎タイツ」を作ったデザイナーの胡蝶公主さんは、淘宝の店舗経営者でもある。赤と緑を大胆に配色し、鮮やかな風景と豪快な虎の姿を重ね合わせ、これまでのタイツの固定概念を打ち破った。「変さと味わいのマッチング賞」の受賞を知った胡蝶公主さんは、「このコンテストは気楽なユーモアにあふれたやり方で、美しさと変さという複雑なテーマ、じっくり考えてみる価値のあるテーマを追求するものだ」との見方を示した。
「美脚凧」を作ったデザイナーの孟さんは、世界のたこ発祥地の山東省■(さんずいに維)坊市の出身だ。孟さんのデザインする3Dたこは国家知的財産権局の外観デザイン特許証明書を取得している。孟さんは受賞に際して、「僕のこのたこはちょっと変かもしれないが、変さの中に特色と個性がある。3Dデザインを用いているので、風の力で凧が膨らみ、空に上がると特徴がよりはっきりわかる」と誇らしげに語った。
今年ネットで大人気だった「緑魚のかぶりもの」も「さらに変賞」を受賞した。授賞式の間、ライブ配信のコメント欄は「このかぶりもの、うちにもある!」というユーザーからのコメントであふれた。また「クレイジー宇宙人ぬいぐるみ」もユーザーの投票で「変さが伝わる賞」に選ばれた。情報コミュニティサイトの豆瓣の「変グッズ保護協会」チームのネットユーザーは、「うちのチームの評価では1位だった」とコメント欄に書き込んだ。
面白いのは、今年の「変グッズコンテスト」の最高の賞である「トップ変賞」に、「フェルト作品を作ってアップした購入者全員」が選ばれたことだ。淘宝の「変グッズ」プロジェクトチームによると、フェルトは本来はとても素敵なものだが、1千人の作り手がいれば1千種類のフェルト作品が生まれ、とてもユニークでそれぞれ特色があるものになる。プロが作ったような「きれい」なものではないかもしれないが、「つたなさ」の中にオリジナリティがあり、フェルト作品を大勢のネットユーザーの「楽しさの源泉」に変えたという。
淘宝チームの責任者は、「半月の間で、1万人ほどのネットユーザーが投票した。変グッズコンテスト開催のそもそもの狙いは人気取りをしようと変なものを選ぶためではなく、これをきっかけに淘宝にもっとさくさんの特色とオリジナリティにあふれた商品が出てきてほしいと思ったからだ。そこで厳格な評価基準を設けた。たとえば、グッズは個性的でなければならない。アバンギャルドであって特別なものがいい。また一定のスタイルがなければならない。自由でしゃれているとか、何者にも束縛されない姿勢のものがいい」と述べた。
また注目すべきなのは、「2020年淘宝変グッズ」に選ばれた30のグッズの多くが、95後(1995年から1999年生まれ)の淘宝店舗オーナーやデザイナーの手で生まれたということだ。たとえば今年22歳の胡蝶公主さんは、すでに3年の経験がある淘宝の「ベテランオーナー」だ。
北京師範大学経済・工商管理学院の戚聿東院長は、「淘宝が始めた『変グッズコンテスト』はクリエイティビティに富んだ活動だ。その最初の狙いは店舗のイノベーションと創造性をかき立てるというところにあったのだろう。現実の中では多くの『変なグッズ』が、夢をたくさん抱いて困難にも負けない『醜いアヒルの子』のように、尊敬を勝ち取ることができる。『変なグッズ』は見た目やスタイルが『変』なだけで、その内実や品質では『心の美しさ』が最も重要なポイントになる。そういうわけで、今回受賞した『変なグッズ』を打ち出したみなさんには、堂々と授賞台に上がって、人と違うオリジナルな価値の素晴らしさを示してほしい」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年12月31日