「高性能スパコンは世界の先進国が争奪する重要な優位性で、国家安全や経済、社会の発展に対して重要な支援的役割を担う」。中国科学院の陳国良院士は先月26日に無錫市で開かれた2020智算未来ユーザー大会で、「未来の重大な科学の発見と重大なイノベーションは、計算の手段によりスピーディに実現・解決できる。そのためスパコンの発展を急ぎ、スパコンを全面的に活用することは、中国の科学研究、科学技術イノベーションの推進、経済・社会の質の高い発展の促進に対して重大な意義を持つ」と述べた。科技日報が伝えた。
◆「超常的な発展」を遂げた中国のスパコン
中国科学院計算技術計算研究所の張雲泉研究員によると、中国は曙光、天河、神威・太湖之光などのスパコンを相次いで開発してきた。前後して天津、深セン、済南、長沙、広州、無錫などの7つの国家級スパコンセンターを建設してきた上に、各分野に急速に進出している。国の力を挙げ、スパコンの開発、イノベーション、応用における「超常的な発展」の重大イノベーションを実現した。今や天河2号から神威・太湖之光にかけて、世界一に10回輝いている。
◆特殊な役割を果たすスパコン
専門家にとって最も鍵となるのは、スパコンにスピーディに特殊な役割を果たし、毎秒10京回という非常に高い計算力を着実に重大基礎科学研究と産業化応用のサービス能力に転化できるかだ。
国家スパコン無錫センターの楊広文センター長によると、同センターのシステムソフトウェア研究開発の成果は現在、気候・気象、地震シミュレーション、産業シミュレーション、バイオ医薬、海洋物理、ビッグデータ、人工知能など30以上の重要分野で応用されている。
先進的なスマート製造業の需要を見据え、近年さらに一連の国産マルチコアプロセッサ向けのソフトウェアツールを開発し、神威・太湖之光のシステムソフトウェアをさらに整えた。現在は「神工坊」シミュレーションクラウドプラットフォームプロジェクトを開発中だ。同プラットフォームが正式にリリースされた後は、江蘇省南部さらには中国全土の中小製造企業に向け、いつでもどこでも需要に基づく高性能のシミュレーションサービスをオンラインで提供できるようになり、インダストリアルデザインの研究開発水準が向上し、産業の高度化につながる。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年12月1日