現在の南海難波駅前。タクシーの待機場所や道路があり、車が行き交う(大阪市中央区、市提供)
大阪市などが2019年春にも、南海難波駅近くの高島屋大阪店北側を、車が通行しない広場(約2千平方メートル)にすることがわかった。広場には、観光案内所やカフェを設ける予定で、18年度にも工事を始める。
地元商店街や企業などのまちづくり協議会が15年4月、市に広場の整備を要望。協議会、市、大阪府、大阪商工会議所などが検討会を立ち上げ、昨秋、3日間の社会実験をした。
実験では、高島屋北側を歩行者向けの広場にするため、駅東側道路(約250メートル)の北向きの車の通行を止めて南向き一方通行とし、タクシーの待機場所を高島屋の西側に移した。期間中、カフェなどを設けた広場には約8万7千人が来場。大きな渋滞が起きず、地元でも好評だったという。
市開発計画課によると、本格導入時も、実験時とほぼ同様に車の通行を規制し、タクシーの待機場所を移す。実験で「広場が狭い」という感想があったため、植栽を撤去して広場を実験時の2倍弱に広げ、イスなどを置いてのんびり過ごせる場所にする方針だ。
ミナミでは19年に、建て替え中の大丸心斎橋店の本館開業、新歌舞伎座跡地のホテル完成などが予定されている。協議会の中村正美会長(64)は「19年はミナミにとってメモリアルな年。このタイミングで駅前を生まれ変わらせたい」と話す。