2016年11月17日、ソウルで日本の大学入試センター試験に相当する「大学修学能力試験」に臨む受験生たち(東亜日報提供)
朴槿恵(パククネ)前大統領の弾劾(だんがい)訴追から罷免(ひめん)、逮捕に揺れた韓国で、後任を決める大統領選が5月9日に迫っている。一連の事件では、朴前大統領の支援者チェ・スンシル被告の娘による名門・梨花女子大への不正入学が、激烈な受験競争にさらされてきた若者たち、高額の教育費を負担してきた親たちの怒りを買った。今、改革を叫ぶ候補者たちの声は、有権者の心に響いているのか。
特集:韓国大統領選挙
「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)候補の地元、ソウル市盧原(ノウォン)区。同区には、江南(カンナム)区大峙洞(テチドン)、陽川(ヤンチョン)区木洞(モクトン)と並び、有名な「学院(ハグォン、塾)」が密集した場所として知られる中渓洞(チュンゲドン)がある。
放課後になる午後4時ごろ、同じカバンを背負った子供たちが「英語」「数学」「論述」「キッズスピーチ」「科学」などの看板が掲げられたビルに吸い込まれていく。
午後10時、周辺の道路は学院…