一斉にスマートフォンのライトを点灯して候補者への支持を表す有権者たち=8日夜、ソウル、遠藤啓生撮影
韓国大統領選は9日に投票、即日開票される。朴槿恵(パククネ)前大統領の罷免(ひめん)に伴う異例の選挙。運動最終日の8日、候補者たちは夜まで最後の訴えを続けた。
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世論調査の支持率では、進歩(革新)系の最大野党「共に民主党」の文在寅(ムンジェイン)・前代表(64)が優位。中道系で野党第2党「国民の党」の安哲秀(アンチョルス)・元常任共同代表(55)、保守系「自由韓国党」の洪準杓(ホンジュンピョ)・前慶尚南道(キョンサンナムド)知事(62)が追う。文氏が勝てば、約9年続いた保守政権から進歩系の政権に交代する。
大勢は9日深夜以降に判明するとみられる。投票翌日には新大統領が就任する見通しだ。
■従来と大きく異なる構図
今回の大統領選は朴前大統領が機密文書を支援者のチェ・スンシル被告に渡したり、企業に圧力をかけたりした問題で弾劾(だんがい)訴追され、憲法裁判所の罷免決定に伴って実施される。任期途中で大統領が退くのは1987年の民主化以降では初めてで、選挙の構図もこれまでと大きく異なる。
これまでは保守系政党と進歩系政党が激しく争ってきたが、今回は選挙戦に入ってから進歩系の文氏が支持率トップを維持。中道系の安氏と朴政権で与党だった保守系「自由韓国党」の洪氏が追う展開になっている。
韓国の公職選挙法に基づき、3日以降に実施された世論調査の結果は公表が禁じられている。このため直近の情勢は明らかにならないものの、調査機関「韓国ギャラップ」が1~2日に実施した世論調査の支持率は文氏が38%、安氏は20%、洪氏は16%だった。
特に洪氏は韓国ギャラップによ…