トランプ米大統領は8日、フランスの次期大統領に選出されたエマニュエル・マクロン氏と電話会談し、今月25日に首脳会談を行うことで合意した。
特集:エマニュエル・マクロン氏
首脳会談は、トランプ氏が北大西洋条約機構(NATO)首脳会合に参加するのに合わせてブリュッセルで行われる。
ホワイトハウスによると、トランプ氏はマクロン氏の勝利を祝福。両国に共通する課題に緊密に協力して取り組むことを強調し、米仏の長く続く同盟関係を確認したという。
トランプ氏は就任前は欧州連合(EU)やNATOに懐疑的な発言をして、マクロン氏とは異なる主張を繰り返してきた。また反移民などを掲げていたルペン氏を支持することも示唆していた。
一方マクロン氏は、地球温暖化対策の国際ルール「パリ協定」を守る考えをトランプ氏に伝えたという。マクロン氏の報道担当者の説明を米CNNが伝えた。トランプ氏は、前オバマ政権の温暖化対策の見直しに動いており、パリ協定からの脱退の可能性も示唆していた。両者の溝は大きいが、今回の電話会談は10分ほどで、「突っ込んだやりとりはなかった」という。(ワシントン=杉山正、パリ=青田秀樹)