自民派閥、合流でこうなる
自民党の麻生太郎副総理、山東昭子・元参院副議長、佐藤勉・衆院議院運営委員長が15日、東京都内のホテルで会談し、3者がそれぞれ率いる派閥・グループの合流を正式に決めた。合流時期は都議選投開票(7月2日)後で一致。新派閥会長は麻生氏、会長代行に山東氏、会長代理に佐藤氏が就くことも決めた。
麻生・山東両派が合流、新派閥へ 細田派への対抗目指す
新派閥は60人前後となる見通しで、額賀派(55人)を抜き、安倍晋三首相出身の細田派(96人)に次ぐ第2派閥となる。
合流は、政権安定のためには自民党内に、2大派閥による「疑似政権交代」が必要だと考える麻生氏が主導。今回の合流を、旧宮沢派(宏池会)の流れをくむ岸田派と麻生派、谷垣グループが合流する「大宏池会」構想の先駆けとしたい考えだ。
会合後の記者会見で、麻生氏は「小さな派閥が乱立するより大きな派閥。政権安定、国益のためだ」と述べた。山東氏は「1、2年生議員が大きな風で当選し、たまにおごりが見える。原点に返るため、力を合わせるべきだ」と強調した。
佐藤氏は、けがで療養中の谷垣禎一前幹事長が率いる谷垣グループから離脱し新グループを結成。「谷垣先生の状況を踏まえると悩ましかったが、意思を受けとめ、合流に進んだ」と述べた。(寺本大蔵)