昨年開かれた「女子学生霞が関インターンシップ」(内閣人事局提供)
政府は16日、東京・霞が関の22府省庁で9月に開く女子学生向けのインターンシップ(就業体験)の受け入れ人数を昨年よりも3割多い約400人に増やすと発表した。学生に有利な「売り手市場」が続く中、国家公務員の女性の応募増につなげる狙いだ。
インターンシップは政権の「女性活躍」政策の一環として2015年度に始まり、今年が3回目。5日間の日程で、女性職員と懇談したり、希望する複数の省庁で政策の企画立案を体験したりする。
昨年は、過疎地の物流網確保(国土交通省)▽模倣品撲滅対策(特許庁)▽サイバー犯罪の未然防止(警察庁)などを扱う15グループに分かれて政策づくりに取り組んだ。今年は理系学生向けのテーマを拡充してグループ数も36に増やす。5~20人程度のグループ単位で実習に取り組む。
政府は国家公務員の女性の採用割合を3割以上にする目標を掲げている。今春の採用では前年度比1・1ポイント減の33・4%だった。山本幸三・国家公務員制度担当相は16日の記者会見で「目標は達成しているが、もっと比率を上げるため、応募者を増やしたい」と述べた。
所属大学を通じて応募を受け付ける。大学1、2年生も対象。6月19日締め切り。詳細はホームページ(
http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/jinjikyoku/internship.html
)。各省庁は、性別不問のインターンシップも実施している。(竹下由佳)