万波中正外野手
高校野球の春季関東大会が20日、茨城県で開幕した。ひたちなか市民球場で行われた1回戦では、横浜(神奈川)が土浦湖北(茨城)に10―0で7回コールド勝ちした。七回1死から、打者2人に投げた万波中正外野手(2年)が145キロを計測。コンゴ共和国出身の父を持つ逸材が、身体能力の高さをみせた。
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初球だった。「自分でもびっくりした」という直球は春季神奈川県大会で計測した142キロを3キロ更新。登板は六回に突然言われ、ブルペンでキャッチボールを1球しただけで準備が終わってしまった。しかし、「自分はマウンドの投球練習だけで大丈夫なんで」と気にしていなかった。最初の打者を三振に抑えると、次打者も遊ゴロに打ち取り、試合を締めた。
冬場の練習も野手としての練習だけで、投手の練習をしているわけではないという。だが、外野からの送球を安定させるためにテイクバックを小さくしたことで球のキレも出てきた。「打撃と違って、球速は順調に伸びています」と苦笑い。昨秋の最速137キロから8キロもアップした。
この試合では5番右翼手で先発出場し、2安打を放った。今後も中軸として野手での出場が軸になるが、「投手陣の負担を軽くできるようにしたい」と語った。(坂名信行)