国家航天局によると、中国初の火星探査任務の「天問1号」探査機の飛行距離が、28日10時8分に1億キロメートルに到達した。探査機は姿勢が安定しており、エネルギーのバランスを維持している。複数のペイロードが自己検査を完了し、設備の状態が正常であることが確認された。関連作業は現在、計画に従い着実に推進されている。人民日報海外版が伝えた。
天問1号はすでに軌道上を約36日飛行しており、地球から約1075万キロメートル離れている。国家航天局月探査・宇宙プロジェクトセンターの専門家によると、天問1号は7月23日、「長征5号」キャリアロケットによって地球―火星遷移軌道に直接送り込まれ、人工惑星となり、地球や火星と共に太陽をめぐり公転するとともに、徐々に地球から離れて火星に向かう。火星に到達すると探査機は地球から約1億9500万キロメートル離れ、実際の飛行距離は約4億7000万キロメートルに達する。
探査機は飛行中、すでに地球と月の記念撮影、初の軌道途中修正、ペイロードの自己検査などの作業を終えている。19日午後10時20分から、探査機の火星磁力計、鉱物マルチスペクトル分析計、高分解能カメラ、中分解能カメラなどのペイロードが次々と自己検査を終えた。ペイロード科学データの伝送が順調で、設備の状態が正常であり、各種飛行制御活動が正常に展開されていることが確認された。探査機は今後、深宇宙機動と複数回の途中修正を行い、火星軌道に近づき、捕捉、着陸、巡視などの任務を遂行する。(編集YF)
「人民網日本語版」2020年8月31日