経歴などが書かれた紙を見ながら見合い相手を探す仲人=岡山市北区桑田町
独身の人に出会いの場を提供する「婚活支援」。記者も20代後半となり、知人の結婚が相次ぐようになってきた。友人との会話はいつも「いい出会いがない」ことばかり。岡山の婚活支援は今、どうなっているのか。調べてみた。
5月上旬、岡山市内のホテルの一室に、男女約20人が集まった。机を挟んで向かい合い、封筒を並べて話し合う。お見合いパーティーではなく、仲人の集い「ブリッジの会」だ。
彼らが見ているのは「釣り書」「身上書」と呼ばれる、お見合いをしたい人やその家族の経歴が書かれた紙。仲人は、依頼人の年齢や家族構成、出身地などを見ながら、交際につながりそうな人を探していく。
ブリッジの会では週1回、ホテルの一室を借りて10~30人の仲人が集まる。だが、今の若者は進学や就職で県外に出る人も多く、成婚率は全依頼の5%程度という。仲人の一人井上正さんは「女性の親御さんは県内に残したいという方も多いが、男性がどんどん県外に出て行く。県外の仲人と連絡を取り合う仕組みがほしい」と悩みを話した。
一方、民間の婚活支援サイトはどうなっているのか。
多くは入会金がかかり、インターネット上で学歴や住所、勤め先などを入力する。プライバシーを守るため、仲人の身上書よりも情報が詳しくないことが多い。
NPO法人「県婚活支援センター」では約2千人が登録し、会員専用のサイトで好みの人を見つける。スマホでも見合いの申し込みができ、その手軽さが人気だ。まさに「電子版」仲人といったところ。代表の実金(みかね)博文さんによると、会員は35歳までの女性が多いという。気軽に申し込める分、男性1人に対して10人の女性が申し込むこともあり、「気に入った男性とうまくマッチングできる人は一握り」と話す。