ソフトバンクの上林誠知
(30日、ソフトバンク10―2中日)
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立ち上がりの猛攻を締めくくったのは、ソフトバンク期待の21歳だった。4点を奪って、なお2死二塁。上林は抜けたフォークを見逃さない。天井の屋根が開き、夕空が見えるヤフオクドームで、2試合連続の8号2ランを右中間テラスにたたき込んだ。
吹き込む風の影響なのか「練習から飛ばない感じだった」と首をひねっていたが、持ち前のパワーではねのけた。高卒4年目の成長ぶりを、米国帰りの川崎は独自の表現でたたえる。「ホークスは、すごい『モンスター』を生み出した」
交流戦前、工藤監督は注目選手としてパ・リーグ打撃10傑にも入るほど好調な上林の名を挙げていた。「打線の後ろの方で活発に動いてくれるとチームとして得点が増える」
昨季は城所が覚醒して最優秀選手(MVP)を受賞。それに続けと、いっそうの飛躍を期待しているだけに「(一回の)一撃は相手ピッチャーにもダメージが大きかったと思う。積極的な打撃が結果に出ている」と喜んだ。
過去6度も最高勝率球団に輝くなど、チームが得意にしている交流戦。上林の交流戦チーム1号で勢いづき、打線は7試合連続2桁となる計15安打。チームの本塁打総数は12球団トップの55本となった。藤本打撃コーチは言う。「今はどこからでも点がとれる状態」
7度目の交流戦の頂へ。強烈な破壊力を、いきなりセ球団に見せつけた。(甲斐弘史)
○工藤監督(ソ) 「(完投勝利した東浜は)よく投げてくれた。こういう投手があと1人くらい出てくれるとありがたい。しっかり投げきれる体力がついてきたと思う」
○東浜(ソ) 4年ぶりの完投勝利。「本塁打を打たれて冷や冷やさせたが、打線が6点取ってくれて楽に投げられた」