専用サイトでは、手掘りのヒマラヤ岩塩など販売の始まった企画に加え、今後販売予定の企画も紹介されている
農家のこだわりをみんなで応援したい――。生産、加工、販売を一体で進め農産品に付加価値を生み出す「6次産業化」を手助けしている名古屋大学の学生が立ち上げたベンチャー企業が注目されている。インターネットを使って消費者のニーズを探り、農家らの商品開発を支援し、販売までを手がける新サービスだ。
起業したのは、名大農学部4年の柘植千佳さん(24)。食に関するインターネットサービスの会社を設立し、専用サイト「Kodawarin」を3月に立ち上げた。
アンケートなどで会員となった消費者のニーズを調べ、購入履歴などと共に結果を人工知能で分析する。そのデータを元に、柘植さんが農家や酪農家らの商品開発を支援。企画した商品はサイトで提案され、購入を希望する「応援者」が一定数を超えると販売される仕組みだ。
第1弾の商品は規格外のトマトやブロッコリーなどを使った「野菜ピューレ」。愛知県尾張旭市の農家がほぼ無農薬で栽培した規格外の野菜を使い、新鮮なうちに加熱、すりつぶしてピューレに加工した。ひと口大に冷凍して販売した。
この企画は、日本人の野菜摂取量が少ない点に着目したというフードコーディネーターの女性から商品開発を依頼されたのがきっかけ。野菜は生産量の約4割が規格外野菜として廃棄されているとも言われる。
ピューレは、手軽に調理に使え…