在庫が山積みされた事務所でシークレットシューズをPRする小山秀司さん=大阪市北区、藤波優撮影
「もうあかん やめます!」の垂れ幕で知られ、昨年2月に閉店した大阪市北区の靴店「シューズ・オットー」。今年4月には神戸地裁尼崎支部から破産開始の決定を受けて本当になくなった。しかし、店じまいを手伝った司法書士の小山秀司さん(66)が6月5~8日、大阪市北区の天神橋筋商店街の一角で期間限定ながら店頭販売を「復活」させる。店の看板に掲げるのは「もうあかん」だ。
「もうあかん」の靴店が破産 大阪で垂れ幕掲げて営業
オットーは黄色いテントのひさしに赤文字で「店じまい売りつくし」とうたい、バブル崩壊後は「もうあかん やめます!」と掲げた名物店。店主の竹部浅夫さん(75)が体調を崩したこともあり、約40年の歴史に幕を閉じた。
小山さんは「もうあかん」につられて4足買った経験がある。有志で店の「応援隊」を結成し、最後まで店を支え続けた。本当に閉店すると、再開を望む声が続々と届いた。店の看板商品の一つで、身長を5センチほど高く見せられるシークレットシューズの愛好者たちだ。「靴がないと本当の身長がバレてしまう」
小山さんは竹部さんの了解を得て昨年5月、インターネットショップを始めたが売れず、事務所には約800足の在庫が山積みだ。そこで店頭販売を試すことにした。竹部さんは「一生懸命やってくれてるんで見守りたい」と話している。 問い合わせは小山さんが運営する「シューズショップ もうあかん」(06・6314・6330)へ。(藤波優)