記者会見で犠牲になった人たちの名前を読み上げるホテルの運営会社のスタッフら=2日、マニラ、古谷祐伸撮影
フィリピンの首都マニラの複合型リゾートホテルで男が発砲して放火し、37人が死亡した2日未明の事件で、中東の過激派組織「イスラム国」(IS)が犯行声明を出した。ただ、警察は犯行後に自殺した男による強盗事件だったとして、IS説に否定的。男を現場へ車で送り届けた地元の男性を「参考人」として事情聴取するなど、全容解明を急いでいる。
マニラのホテルで男が発砲・放火 37人死亡65人けが
IS、フィリピン南部に戦闘員移動か 外国人の遺体発見
現場は、ニノイ・アキノ国際空港から約200メートルの距離にある「リゾーツ・ワールド・マニラ」。カジノやホテル、飲食店などからなり、普段は外国人ら多くの客でにぎわうが、事件後は一帯が警察によって封鎖され、宿泊客も厳重な荷物検査を受けていた。
警察などによると、男は2日午前0時(日本時間同1時)過ぎにホテルの駐車場に車で到着すると、2階のカジノの警備員を銃で威嚇して侵入。カジノで現金と交換して使うチップの保管所で発砲し、ガソリンのような液体をまき、火をつけた。男はその後、警備員に足を撃たれ、ホテルの一室で焼身自殺した。犠牲者37人の大半は、火災の煙による窒息死だったという。
男を目撃した男性客は、「戦闘…