グルメイベントを開催すると言って出店希望者から現金をだまし取ったとされる事件で、詐欺容疑で逮捕された自称コンサルタント業の田辺智晃容疑者(42)=東京都足立区=らが、出店料を半額にするなどの「特別枠」を口実に出店を勧誘していた疑いのあることが4日、分かった。警視庁が明らかにした。
「グルメイベント開く」とうそ 出店料だまし取った疑い
同庁によると、田辺容疑者らは、都内と大阪市で今年2月、多数の飲食店が集まって五輪のように競い合う「グルメンピック」を開催するとして飲食店などから出店を募る際、「あなたに特別に枠を用意した」などの文句を用いて勧誘していたという。特別枠については、出店料が半額になるとうたっていて、勧誘に使われた資料には「50店舗限定で出店料を40万円から20万円に割り引く」「売り上げが75万円以下だった場合出店料を全額返金する」などと書かれていた。被害対策弁護団によると、受任した被害者約120人のうち、大半が「特別枠」という電話勧誘を受けていた。被害額はそれぞれ約20万~約80万円に上るという。
この事件で、警視庁は3日、イベントを開く意思がないのに昨年11月~今年1月、都内の飲食店運営会社と大阪市の飲食店経営者から出店料計約65万円をだまし取ったとして、田辺容疑者ら4人を詐欺容疑で逮捕している。