中国の先端X線画像装置及び重要部品の輸入依存の局面が打開される見込みだ。福州大学によると、同大の楊黄浩教授、陳秋水教授、シンガポール国立大学の劉小鋼教授が率いる科学研究チームが世界に先駆け、高性能ナノシンチレータ長残光材料を発見したほか、新型フレキシブルX線画像技術の開発に成功した。これにより、一般的な一眼レフカメラや携帯電話などでもレントゲン写真を撮影できるようになった。この独創的な成果は18日、国際的に権威ある学術誌「ネイチャー」にオンライン掲載された。科技日報が伝えた。
長残光とは紫外線、可視光線、X線などの励起光が停止した後も数秒、さらには数時間発光を続ける発光現象のことだ。楊氏は「長残光材料の独特な発光性質に基づき、我々は初めて長残光材料を使いフレキシブルX線イメージングを実現した。しかし従来の長残光材料は高温で生成する必要がある上に、粒が大きすぎてフレキシブル機器の生産に用いることができない」と述べた。
科学研究者はこのボトルネックを解消するため、希土類のハロゲン化物の格子にインスピレーションを得て、新型希土類ナノシンチレータ長残光材料を生成した。これを踏まえた上で、ナノシンチレータ長残光材料とフレキシブル基質を結びつけ、透明で引っ張ることのできる高分解能のフレキシブルX線画像装置の開発に成功した。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年2月19日