公費報奨金の支払い対象事件
未解決事件の容疑者摘発に結びつく情報を提供した市民に公費で報奨金を支払う制度が始まって10年になる。1971年に警察官が殺害された渋谷暴動事件など、これまで58事件がこの制度の対象となり、6事件について情報提供者14人に計3400万円の支払いが決定している。
「捜査特別報奨金制度」は2007年4月、情報収集の一手法として始まった(指定は5月から)。主な対象は殺人など反響が大きい事件。上限は300万円だが必要に応じて1千万円まで認められる。対象期間は1年間で、延長もある。
警察庁によると、58事件中、今年3月までに容疑者の逮捕や特定に至ったのは14事件。8事件は情報提供ではなく警察の捜査で容疑者を摘発し、報奨金は支払われていない。未解決のまま対象から外れたのは26事件。情報がほとんど寄せられなくなったのが理由の一つという。渋谷暴動事件は容疑者逮捕を受けて6月に対象から外れ、現在の対象は17事件となっている。
最も多くの公的報奨金が懸けら…